ローカル環境(MAMP)に Craft CMS をインストールする

これは Craft CMS Advent Calendar 2016 2日目の記事です。

前回ご紹介した Craft CMS を MAMP 上にインストールしてみます。
MAMP は Apache、Nginx、MySQL、PHP が利用可能なサーバをローカル環境として用意できるアプリケーションで、インストールするだけでよい(かつ、無料版もある)という手軽さが魅力です。

もちろん、仮想環境を使用している方も多いと思いますので、ご自身でサーバを準備される場合は、公式 CDN からのダウンロードや Craft CLI の利用がオススメです。

Downloading Previous Craft Versions | Support | Craft CMS:
https://craftcms.com/support/download-previous-versions

rsanchez/craft-cli: Command line interface for Craft CMS.:
https://github.com/rsanchez/craft-cli

MAMP のインストール

はじめに、MAMP 公式サイトのダウンロードページから、執筆時点の最新版 MAMP & MAMP PRO 4.0.6 (Mac OS X) のインストールパッケージをダウンロードします。

MAMP 公式サイトのダウンロードページ

MAMP & MAMP PRO - Downloads:
https://www.mamp.info/en/downloads/

MAMP_MAMP_PRO_4.0.6.pkg をダブルクリック後、ダイアログの指示に従ってインストールします。インストールが終わったら、MAMP を起動してみましょう。

MAMP 起動画面の Warning

初回起動時に MAMP PRO を起動するかの確認ダイアログが出ます。

ここで解説する内容は、無料版の MAMP を想定していますので Launch MAMP をクリックしてください。このとき、ボタン上部のチェックボックスを外しておくと、次回以降このダイアログは表示されなくなります。

MAMP の初期設定

MAMP メインウィンドウ

メインウィンドウの中央左にある Preferences... をクリックして、設定パネルを表示します。

MAMP 設定画面 Start/Stop

Start/Stop タブでは、 Start servers にチェックを入れます。
これで、次回以降 MAMP の起動とあわせてサーバも自動で起動するようになります。

MAMP 設定画面 Ports

Ports タブでは Set Web & MySQL ports to 80 & 3306 ボタンをクリック後、OK ボタンでパネルを閉じます。

最後に、メインウィンドウにある サーバを起動 アイコンをクリックするか、MAMP を再起動しましょう。
MAMP が変更を加えようとしています というダイアログが出たら、Mac のログインユーザのパスワードで認証を行います。

MAMP WebStart ページ

ブラウザに、WebStart ページが表示されていれば完了です。

なお、MAMP の PHP ではデフォルトのタイムゾーンが Europe/Berlin になっています。
修正する場合は、下記のブログ記事などを参考にしてみてください。

MAMPの使い方まとめ1 | まごのて:
http://magonote.skr.jp/mamp-1/

Craft CMS のダウンロード

公式サイトの Download ボタンをクリックして表示されるポップアップから最新版の Zip ファイル Craft-2.6.2952.zip をダウンロードします。

Craft CMS のダウンロード

展開後のフォルダに含まれる craftpublic/Application/MAMP/htdocs/ にコピーします。

Craft CMS のシステムデータをコピー

Craft CMS 向けに MAMP の設定を調整

先程コピーした public ディレクトリをドキュメントルートとするため、MAMP の設定画面を開きます。

MAMP 設定画面 Web Server

Web Server タブに移動してから Document Root: の右側にあるフォルダアイコンをクリックし、/Application/MAMP/htdocs/public/ を選択。 OK ボタンを押すと、自動的にサーバが再起動します。

次に、MAMP の phpMyAdmin へアクセスします。
http://localhost/MAMP/index.php?page=phpmyadmin&language=Japanese

phpMyAdmin で DB を作成

  1. データベース タブを選択
  2. データベース名を入力(ここでは craftcms_db とします)
  3. プルダウンから utf8_general_ci を選択
  4. データベースを作成

これで Craft CMS の MySQL データベースが用意できました。

Craft CMS のインストール準備

インストールにあたって、データベースの接続設定を調整します。
ドキュメントルート配下の craft/config/db.php をエディタで開き、 database に直前に作成したデータベース名、passwordroot と記述します。(※事前にパスワードを変更している場合は、そちらを記述してください)

return array(
  // The database server name or IP address. Usually this is 'localhost' or '127.0.0.1'.
  'server' => 'localhost',
  // The name of the database to select.
  'database' => 'craftcms_db',
  // The database username to connect with.
  'user' => 'root',
  // The database password to connect with.
  'password' => 'root',
  // The prefix to use when naming tables. This can be no more than 5 characters.
  'tablePrefix' => 'craft',
);

次に public/htaccesspublic/.htaccess にリネームします。

MAMP で自分が試した範囲では必要ありませんでしたが、パーミッションエラーが出る場合は以下3つのディレクトリに書き込み権限を設定してください。

  • craft/app/
  • craft/config/
  • craft/storage/

ご参考までに、公式ドキュメントのリンクを貼っておきます。

Installing | Documentation | Craft CMS:
https://craftcms.com/docs/installing

Craft CMS のインストール

インストール URL にアクセスして、画面の指示に従って進んでいきましょう。
http://localhost/admin/install

Craft CMS インストール画面

データベースの設定に誤りがあったり、htaccess をリネームしていない場合は、この画面が表示されません。

Craft CMS インストール画面

ここで管理者アカウントの設定を行います。

Craft CMS インストール画面

サイト名や URL に加え、デフォルトの言語を選択します。ここでは ja_jp(Japanese - Japan) にしています。

Craft CMS インストール画面

インストールが終わるまで待ちましょう。

Craft CMS インストール画面

完了しました!

Craft CMS インストール画面

これが Craft CMS のダッシュボードです。

Craft CMS インストール画面

メインカラムのフッタにある PERSONAL ボタンをクリックすると、アップグレードのポップアップが表示されます。MAMP を利用し localhost でアクセスしているため、各プランの 無料で試用 ボタンをクリックして切り替えることができます。

まとめ

開発環境を用意しておけば

  • データベースの作成
  • Craft CMS 本体の入手とアップロード
  • 設定ファイル craft/config/db.php の調整
  • public/htaccess のリネーム
  • (必要に応じて)ディレクトリパーミッションの調整
  • 既定 URL にアクセスして、インストール

この流れでインストールできることがお判りいただけたかと思います。
次回は「開発元で配布しているデモコンテンツを利用して、管理画面などの基本機能を確認」してみましょう。