Cloud9 に Movable Type をインストールする

ここしばらく Vagrant のローカル環境を Cloud9 に移行しようかと考えてはいたものの、重い腰が上がらない状態。。。
ですが、このブログのサーバを移設して常時 SSL 化したこともあり、勢い余って開発環境にも手を付けることにしました。

Cloud9 - Your development environment, in the cloud:
https://c9.io/

そこで、クライアントワークで利用する機会が多い Movable Type のインストールまでの流れを備忘録を兼ねてまとめてみます。

Workspace の作成

新しい Workspace の作成画面にある Choose a template 欄で PHP, Apache & MySQL を選択します。

Workspace 設定画面

IDE が表示されたら、メニューバーにある Run Project をクリックして、Apache を起動しておきましょう。

データベースの準備

Workspace が起動したら bash タブで下記を実行し、MySQL を起動します。

$ mysql-ctl start

次に、phpMyAdmin をインストールします。

$ phpmyadmin-ctl install

インストール後は https://{{Workspace 名}}-{{Cloud9 の Username}}.c9users.io/phpmyadmin でアクセスできます。デフォルトユーザは下記となりますが、必要に応じてパスワードを設定したり、新しいユーザを作成してください。

  • ユーザ名: Cloud9 の Username
  • パスワード: なし(空欄)

ログインできたら、Movable Type 用のデータベースを作成しておきましょう。

Perl の有効化

OS 標準でインストールされている Perl を有効化し、Apache を再起動します。

$ sudo a2enmod cgi
$ service apache2 restart

続けて Workspace のルートディレクトリ直下に .htaccess を作成し、下記のコードを記述しておきます。

Options +ExecCGI
AddHandler cgi-script .cgi .pl

これで Workspace 内であれば階層を問わず CGI が利用できるようになりました。

Movable Type の準備

Workspace 直下に Movable Type 本体の Zip ファイルをアップロードします。
あらかじめ Movable Type 本体を入手してください。

ライセンスのご案内(通常/学校・教育機関向けアカデミック/開発者/個人無償)| CMS プラットフォーム Movable Type:
https://www.sixapart.jp/movabletype/license/

$ unzip MT-6.3.2.zip
$ mv ~/workspace/MT-6.3.2 ~/workspace/mt

Zip ファイルを展開し、ディレクトリ名を mt にリネームします。
このままだと .cgi ファイルにアクセスした際に、500 エラーになるためパーミッションを一括で変更しておきます。

$ sudo find ~/workspace/mt/ -name "*.cgi" | xargs chmod +x 

Perl モジュールのインストール

システムチェック(mt-check.cgi)にアクセスすると判るのですが、この状態でも Movable Type のインストールは可能です。
とはいえ、運用上必須になる画像処理に関わるモジュールがないため、追加でインストールしておきましょう。

パッケージ一覧の更新

Perl モジュールのインストールにあたり、パッケージ一覧を更新します。

$ sudo apt-get update

次に、必要なモジュールをインストールします。
ひとまず、コメント・SSL・PSGI 関連以外のモジュールをインストールすることにします。

Image::Magick

$ sudo apt-get install imagemagick perlmagick

GD

$ sudo apt-get install libgd-perl

Imager

$ sudo apt-get install libimager-perl

IPC::Run

$ sudo apt-get install libipc-run-perl

Archive::Zip

$ sudo apt-get install libarchive-zip-perl

XML::Atom

$ sudo apt-get install libxml-atom-perl

XML::SAX::ExpatXS

$ sudo apt-get install libxml-sax-expatxs-perl

YAML::Syck

$ sudo apt-get install libyaml-syck-perl

オプションモジュールをまとめてインストール

前述のモジュールをまとめてインストールするサンプルを記載しておきます。

$ sudo apt-get install imagemagick perlmagick libgd-perl libimager-perl libipc-run-perl libarchive-zip-perl libxml-atom-perl libxml-sax-expatxs-perl libyaml-syck-perl

再度システムチェックにアクセスして、モジュールが追加されていることを確認しましょう。
あとは、従来の流れで Movable Type をインストールすれば完了です。

やってみて

Workspace の作成から Movable Type のダッシュボードを表示するまで、10分程度でできてしまうのが魅力ですよね。
Cloud9 では既にある Workspace を複製できるため、ベースとなる環境を用意しておけばさらに効率的です。

ほんと、便利な世の中になりました。。。

謝辞

実際の環境構築にあたり、下記サイトを参考にさせてもらいました。
ありがとうございます!

cloud9環境でMovableTypeサイト制作① -導入- - Qiita:
http://qiita.com/tomine3/items/2b1c739d7cf0d47c75b8

Ubuntu 13.10にMovableType 6をインストール - Diary on wind:
http://lsair.html.xdomain.jp/a/e/install-movabletype6-on-ubuntu1310.html

debian/ubuntuでCPANのモジュールをaptでいれる - 仮想化通信:
http://tech.virtualtech.jp/entry/ouchi/1316